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「オフライン」のAgent
コンピュータのステータスが [オフライン] または [管理対象 (オフライン)] の場合、Deep Security ManagerはDeep Security Agentのインスタンスとしばらく通信していない状態で、失われたハートビートのしきい値を超過しています。(ハートビートを設定するを参照してください)。このステータスの変化はアラートおよびイベントにも示されます。
原因
ハートビート接続が失敗する原因としては次のことが考えられます。
- Agentは、シャットダウンしたワークステーションまたは他のコンピュータにインストールされます。Deep Securityを使用してシャットダウンされることがあるコンピュータを保護している場合、これらのコンピュータに割り当てられたポリシーは、ハートビートが失われたときにアラートを発令しません。ポリシーエディタで、[設定]→[一般]→[次の数を超えるハートビートが失われた場合にアラートを発令] に移動し、設定を [無制限] に変更します。
- ファイアウォール、IPSルール、またはセキュリティグループが、ハートビートポート番号をブロックしている。
- 送信 (エフェメラル) ポートが誤ってブロックされた。トラブルシューティングのヒントについては、ポートのブロックを参照してください。
- 双方向通信が有効になっているが、許可されている、または安定しているのが一方向のみである(通信方向を設定するを参照)。
- コンピュータの電源がオフになった。
- コンピュータがプライベートネットワークのコンテキスト外に移動した。
この状況は、ローミングを使用しているエンドポイント (ノートパソコンなど) が現在の場所でManagerに接続できない場合に発生します。たとえば、ゲストWi-Fiではオープンポートを制限することが多く、トラフィックがインターネットを通過するときにNATを使用します。 - Amazon WorkSpaceのコンピュータの電源をオフにしようとしていて、ハートビート間隔が短い (1分など)。この場合、WorkSpaceの電源がオフになるまで待ちます。オフになった時点でステータスは「オフライン」から「仮想マシン停止」になります。
- DNSが停止したか、Managerのホスト名を解決できなかった。
- Manager、Agent、またはその両方で、システムリソースの負荷が非常に高い。
- Agentプロセスが稼働していない可能性がある。
- SSLまたはTLS接続の相互認証用証明書が無効になったか失効した (Deep Security Manager TLS証明書の置き換えを参照)。
- AgentまたはManagerのシステム時間が正しくない (SSL/TLS接続で必要)。
- Deep Security Deep Security のルールアップデート中で、接続が一時的に中断している。
- AWS EC2で、ICMPトラフィックが必要だが、ブロックされている。
エラーをトラブルシューティングするには、Agentが実行されていること、およびManagerと通信できることを確認します。
Agentが実行されていることを確認する
Agentがインストールされたコンピュータで、Trend Micro Deep Security Agentサービスが実行されていることを確認します。方法はOSによって異なります。
- Windowsの場合は、Microsoft Windowsサービスコンソール (services.msc) またはタスクマネージャーを開きます。ds_agentという名前のサービスを探します。
-
Linuxの場合は、ターミナルを開き、プロセスをリストするコマンドを入力します。次のコマンドを実行して、ds_agentまたはds-agentという名前のサービスを検索します。
sudo ps -aux | grep ds_agent
sudo service ds_agent status
DNSを検証する
AgentがIPアドレスではなくドメイン名またはホスト名でManagerに接続する場合は、DNS解決をテストします。
nslookup [manager domain name]
DNSサービスは信頼できるものでなければなりません。
テストが失敗した場合は、Agentが正しいDNSプロキシまたはDNSサーバを使用していることを確認します (GoogleやISPなどのパブリックDNSサーバでは内部ドメイン名を解決できません)。IPアドレスに正しいルートとファイアウォールポリシーが設定されていても、dsm.example.comなどの名前をIPアドレスに解決できないと、通信は失敗します。
[ネットワークエンジンの詳細] 領域のコンピュータまたはポリシー設定で、コンピュータがDHCPを使用している場合は、[DHCP DNSを強制的に許可] の有効化が必要になる場合があります (ネットワークエンジン設定を参照)。
送信ポートを許可する (Agentからのハートビート)
Managerの必要なポート番号にtelnetで接続して、ルートが存在し、ポートが開いていることを確認します。
telnet [manager IP]:4120
telnetが失敗した場合は、ルートをトレースして、ネットワークのどのポイントで接続が中断されているかを特定します。
-
Linuxの場合は次のコマンドを入力します。
traceroute [agent IP]
-
Windowsの場合は次のコマンドを入力します。
tracert [agent IP]
ファイアウォールポリシー、ルート、NATポート転送、またはこれら3つすべてを調整して、問題を解決します。WindowsファイアウォールやLinuxのiptablesなど、ネットワークおよびホストベースのファイアウォールの両方を確認します。AWS EC2インスタンスの場合は、Amazonのドキュメントの「Linux インスタンスの Amazon EC2 セキュリティグループ」または「Windows インスタンスの Amazon EC2 セキュリティグループ」を参照してください。Azure VMインスタンスについては、 Network Security Groupの変更に関するMicrosoftのAzureドキュメントを参照してください。
AgentからManagerへの接続テストが成功したら、次に逆方向の接続をテストする必要があります(ファイアウォールおよびルータでは、1組のポリシー/ルートがないと接続が許可されないことがよくあります。2つ必要なポリシーまたはルートのうち1つしか存在しない場合は、一方向のパケットだけが許可され、逆方向は許可されません)。
受信ポートを許可する (Managerからのハートビート)
ManagerからAgentにpingを実行し、ハートビートポート番号にtelnetで接続して、ハートビートと設定のトラフィックがAgentに到達できることを確認します。
ping [agent IP]
telnet [agent IP]:4118
pingとtelnetが失敗した場合は、次のコマンドを実行します。
traceroute [agent IP]
これによって、ネットワークのどのポイントで接続が中断されているかを検出します。ファイアウォールポリシー、ルート、NATポート転送、またはこれら3つすべてを調整して、問題を解決します。
IPSルールまたはファイアウォールルールがAgentとManagerの間の接続をブロックしている場合は、Managerが接続して問題の原因であるポリシーを割り当て解除することができません。解決するには、コンピュータで次のコマンドを実行してAgentのポリシーをリセットします。
dsa_control -r
Amazon AWS EC2インスタンスでICMPを許可する
AWSクラウドでは、ルータにICMP type3 code4が必要です。このトラフィックがブロックされていると、AgentとManager間の接続が中断される場合があります。
Deep Securityで強制的にこのトラフィックを許可できます。強制的に許可するファイアウォールポリシーを作成するか、コンピュータまたはポリシーの [ネットワークエンジンの詳細オプション] で、[ICMP type3 code4を強制的に許可] を有効にします (ネットワークエンジン設定を参照)。
Solaris 11でのアップグレードの問題を解決する
Solaris 11にDeep Security Agent 9.0がインストールされている場合、先に9.0.0-5616以降の9.0 AgentをインストールせずにAgentソフトウェアを11.0へ直接アップグレードすると、問題が発生することがあります。このようなシナリオでは、アップグレード後にAgentが起動しなくなり、Deep Security Managerでオフラインと表示されることがあります。この問題を解決するには、次の手順に従います。
- サーバからAgentをアンインストールします。Deep Security Agentをアンインストールするを参照してください。
- Deep Security Agent 11.0をインストールします。SolarisにAgentをインストールするを参照してください。
- ManagerでAgentを再有効化します。Agentの有効化を参照してください。